谷崎潤一郎の「春琴抄」を読む

「日本では、著作権は作者の没後50年に消滅する。」こういった表現はよく見られるが、正確とは言いがたい。法律上、著作権が保護される期間が終わるといった方が適切なような気がする。作者の名前が消えるわけではなく、50年後まで残ったものは、その価値の高さゆえ一般に開放され、共有されることが許されるという風に考えたい。実際に作者の名前はずっと残るだろうし、作品も変わることなく、大切にされるだろう。

2016年から「開放された」作品は多数あるが、谷崎潤一郎の「春琴抄」を青空文庫から読んでみることにした。「痴人の愛」は読んだ記憶があるが、こちらはまだ青空文庫には登場していない。「春琴抄」はどうやら読んだ記憶がないようだ。新鮮に読むことができる。

句読点が時々省略される独特な文体に以前読んだ谷崎作品の谷崎らしさを思い出す。読み進めるうちに、その文体から雰囲気が醸し出されているような気がしてくるから、不思議だ。

こんな物語だったのかと、今iPad Proのアプリで3分の1ほどを読み進めたところだ。大きな画面サイズのiPad Proで文学作品を読むと、なんと読みやすいことか。文庫本を今後買うことはないだろう。どうしても電子書籍化されていない本を読みたくなった時にはどうしようかと迷うほどだ。

谷崎潤一郎は、1965年7月30日に満79歳で亡くなっているようである。自身が50歳を過ぎてみると、没後50年というのは、自分が生まれてまだ生きていた方の作品が自由に読めるようになるということで、不思議な感覚がある。十代、二十代のときに読むよりもなんだか身近に感じられるようだ。さあ、続きを読んでみるとしよう。

geo7〜鳥取県の東の海と空から

山陰海岸ジオパークは、2010年に世界ジオパーク・ネットワーク加盟が認定されました。日本海に面し、東西100キロに広がるジオパークの西寄りに位置しているのが、鳥取県と兵庫県が海岸沿いで接する「岩が美しい町」と書く岩美町(いわみちょう)です。その鳥取県の東の端の海と空から、インターネット・ラジオの発信やイベント情報・音楽情報を中心に書いています。

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